
[ 10月30日 ロイター] - ウルフスピードWOLF.Nは29日、第2四半期の売上高がアナリスト予想を下回るとの見通しを示し、破産からの回復と需要低迷に直面する米チップメーカーの課題を浮き彫りにした。
電気自動車や再生可能エネルギー機器に使用される炭化ケイ素半導体の主要サプライヤーである同社は、自動車メーカーからの受注低迷や、STマイクロエレクトロニクスSTMPA.PAやインフィニオンIFXGn.DEといった大手ライバルとの競争激化に直面している。
「同業他社と同様に、ウルフスピードも2026年度まで続くと予想される市場の軟化に見舞われている」と同社は述べている。
6月に連邦破産法第11条の適用を申請し、先月、負債を約70%削減したウォルフスピードは、過剰生産能力と不透明な自動車需要の後遺症とまだ戦っている。
ノースカロライナ州ダーラムに本社を置く同社は、長期的な成長の原動力となる炭化ケイ素材料に大きく賭けていたが、自動車メーカー各社が生産を抑制し、チップの発注を先送りしているため、こうした利益の実現は遅れている。
第1四半期の売上高は、前年同期の1億9500万ドルに対し、1億9700万ドルとなった。
同社は、AIデータセンター、航空宇宙、エネルギー貯蔵といった高成長の新規アプリケーションに進出する一方で、当面は逆風が吹くと見ていると述べた。
同社は調整後ベースで1株当たり55セントの損失を計上した(前年同期は91セントの損失 )。
LSEGがまとめたデータによると、ウルフスピードの第2四半期の売上高は1億5000万ドルから1億9000万ドルと予想され、予想では2億3194万ドルだった。