
[23日 ロイター] - 自動運転技術を手がけるイスラエルのモービルアイ・グローバルMBLY.Oが23日発表した2025年第3・四半期決算の売上高は5億400万ドルとなり、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の4億8090万ドルを上回った。自動車メーカーが自動運転ソフトウエアの導入を急ぐ中、同社の運転支援向け半導体の受注が増えたことが業績を押し上げた。
顧客の在庫一掃に伴う長期低迷を経て、モービルアイの自動運転システムの需要は急増している。顧客はコロナ禍中に供給不足を回避するために在庫を積み増していた。
25年通期売上高は18億5000万─18億9000万ドルを見込んでおり、従来予想の17億7000万―18億9000万ドルから引き上げた。
アムノン・シャシュア最高経営責任者(CEO)は「自動車生産の安定性が継続していることから、マクロ経済の不確実性から当初織り込んでいた保守的な見通しを取り除いて、通期見通しを再度上方修正する自信を得た」と述べた。
同社幹部らは決算発表後の電話会議で、スウェーデンのボルボ・カーが新規顧客として加わったと明らかにした。
需要が伸びる一方、輸入自動車・部品に適用される関税がモービルアイの多くの顧客に圧力をかけ、サプライチェーン(供給網)の再調整を迫るなど、経済的な不確実性は依然残る。
同社は以前、関税による直接的な影響はないとしていた。