Foo Yun Chee
[ブリュッセル 23日 ロイター] - 欧州の主要放送事業者は23日、グーグルGOOGL.O、アマゾンAMZN.O、アップルAAPL.O、サムスン005930.KSのスマートTVやバーチャルアシスタントについて、市場支配力の高まりを理由に欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)を適用すべきだとリベラ欧州委員(競争政策担当)に求めた。
要望を出したのは、カナル・プラスやRTL、ITV、ウォルト・ディズニー、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーなどが加盟する欧州商業テレビ・オンデマンド・サービス協会(ACT)。
放送事業者とビッグテックの間で、市場シェアを巡る競争が激化していることを示すものだ
ACTが引用した2025年の市場調査によると、アンドロイドTVの市場シェアは19年から24年にかけて16%から23%に上昇。アマゾンの「ファイアOS」も5%から12%に拡大した。シェア24%を握るサムスンの「タイゼンOS」を含め、これらのOS(基本ソフト)をEUのDMAに基づき、市場の門番となる「ゲートキーパー」に指定すべきだと主張している。
ACTはリベラ氏宛ての書簡で「ごく少数の事業者が、視聴者やコンテンツ配信へのアクセスをコントロールすることで、何百万人ものユーザーや企業の結果に影響を与える力を強めている」と指摘。「主要なテレビ用OSをゲートキーパーに指定し、公正性と競争可能性を保証する適切な監督を行うことが重要だ」と強調した。
放送事業者は、アマゾンの「アレクサ」やアップルAAPL.Oの「シリ」、昨年オープンAIがベータ機能「タスク」を追加した「チャットGPT」など、バーチャルアシスタントにも懸念を示した。EU委員会はまだバーチャルアシスタントをDMAのゲートキーパーに指定していない。
放送事業者は「ゲートキーパー指定がないことで規制の空白が生じ、強力なAIアシスタントがスマートフォン、スマートスピーカー、車載ラジオインフォテインメントサービスを通じて、事実上メディアコンテンツのゲートキーパーとなり得る」と警告。定量基準(月間アクティブユーザー4500万人以上、時価総額750億ユーロ以上)を満たさなくても、質的基準に基づきスマートテレビとバーチャルアシスタントをDMAの対象とするよう求めた。
書簡の署名団体には、欧州ラジオ協会(AER)、欧州放送連合(EBU)、欧州テレビ・ラジオ広告販売協会(egta)、コンフィンドゥストリア・ラジオ・テレビジョニ(CRTV)、テレビシオン・コメルシアル・エン・アビエルト(UTECA)、オーストリア民間放送協会(VOP)などが含まれる。