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エクスクルーシブ-ヤフー、AOLをイタリアのベンディング・スプーン社に14億ドルで売却することで合意間近、情報筋が語る

ロイターOct 1, 2025 8:56 PM
  • ベンディング・スプーン、ヤフーからAOL買収に向けた交渉を進めていると情報筋が報じる。
  • イタリアのユニコーンが買収ラッシュ、IPOの可能性も
  • ベンディング・スプーンは、苦境にあるテック企業の再建を目指している。

Milana Vinn Elvira Pollina

- アポロ・グローバル・マネジメントAPO.Nが支援するヤフーは、AOLをイタリアのテクノロジー企業ベンディング・スプーンズに約14億ドルで売却する方向で交渉を進めている。

ミラノを拠点とするアプリ開発会社 (link) は、レガシー・メディア・ブランドの買収交渉を進めているという。しかし、最終的な合意には至っておらず、交渉が決裂する可能性もあるという。

情報筋は極秘交渉について話すため、匿名を要求した。ヤフーはプライベート・エクイティ会社のアポロ・グローバル・マネジメントによって所有されており、同社は2021年に50億ドルの取引でベライゾンから同社の株式90%を取得した((link))。

ベンディング・スプーンとアポロはコメントを拒否した。ヤフーはロイターのコメント要請に応じなかった。

この買収は、電子メールサービスと「You've Got Mail」通知で知られる、かつてインターネット時代の巨人であったヤフーにとって、新たな一歩を踏み出すことになる。 AOL (link) は、2000年にタイム・ワーナーと合併した当時、史上最大の合併の中心にいたが、このメガディールは規制当局の調査や評価損の計上という結果を招いた (link)。

ベンディング・スプーンは、経営難に陥っているハイテク企業を買収して再生させるという戦略で、ヨーロッパで最も著名なテクノロジー企業の1社として頭角を現している。2024年2月、同社は25.5億ドル相当の資金調達を完了し、イタリアのハイテク業界では珍しい「ユニコーン」となった。ユニコーンとは、評価額が10億ドル以上の未上場企業のことである。

今回の買収により、ベンディング・スプーンズのモバイル・アプリケーションのポートフォリオにAOLの膨大なユーザーベースが加わることになる。AOLは広告や、個人情報盗難防止サービス「LifeLock」、パスワード管理サービス「LastPass」、マルウェア対策サービス「McAfee Multi Access」などのサブスクリプション・サービスから収益を上げている。

最近、AOLのウェブサイトのトラフィックは、25歳から54歳のユーザーの間で前年比20%増となり、55歳以上のユーザーの伸びを上回った。

この成長を牽引したのは、AOL.comに健康、フィットネス、動物、科学技術、ホーム&ガーデン、ライトサイド、トゥルークライム、ローカルなど、複数の新しいコンテンツカテゴリーを導入したことだという。

ベンディング・スプーンズの月間ユーザー数は3億人を数え、最近ではファイル共有サービスのWeTransferなどいくつかの買収を行っている。 (link) 先月は、動画プラットフォーム企業のVimeo (link) を13億8000万ドルで非公開化することで合意し、これまでで最大の買収となった。

(link) () 2013年にベンディング・スプーンを共同設立したルカ・フェラーリ最高経営責任者(CEO)は昨年ロイターに対し、IPOの確固とした計画はないが、IPOの準備に取り組んでおり、欧州以外も視野に入れていると語った。

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