
Juby Babu
[4日 ロイター] - 人工知能(AI)向けサーバーを製造する米スーパー・マイクロ・コンピューターSMCI.Oが4日発表した第1・四半期決算(2025年7─9月)は売上高が50億ドルとなり、LSEGがまとめたアナリストらの市場予想平均の60億ドルを下回った。調整後の1株当たり利益は0.35ドルで、市場予想の0.40ドルより低かった。
AI向けの大規模契約の納期が先送りされたのが響いた。同社は「採用する設計のアップグレード」により、第1・四半期に計上を見込んでいた売上高の一部が第2・四半期に繰り延べられたと事前に警告していた。
同時発表した第2・四半期の売上高予想は100億―110億ドルとし、市場予想の78億3000万ドルを上回った。また、通期(25年7月―26年6月)の売上高予想を360億ドルとし、従来予想の330億ドルから上方修正した。
調査会社イーマーケターの技術・AI担当シニアアナリスト、ガジョ・セビリア氏は、スーパー・マイクロの成長はデータセンター需要に依存し続ける中で、画像処理装置(GPU)や冷却モジュールのリードタイムが急増しているのを受けて、投資家は生産能力と部品供給能力の最新情報を注視していると指摘。その上でセビリア氏は「半導体業界全体が中国との貿易摩擦に備えており、関税のさらなる引き上げが将来の収益性を圧迫する可能性がある」と説明した。
スーパー・マイクロは米半導体大手エヌビディアNVDA.Oとの提携により、新たな半導体を活用したAIインフラのアーキテクチャーをいち早く市場投入できる立場にある。