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〔GRAPHIC〕アジア株式市場、9月の資金流入活発 米FRBの追加利下げ期待で

ロイターOct 15, 2025 1:06 AM

- 外国人投資家によるアジア株式市場への9月の資金流入は活発化した。米連邦準備理事会(FRB)が9月に政策金利を約9カ月ぶりに引き下げたことや、年内に追加緩和が実施されるとの予想、外国為替市場でのドル安がアジア通貨の需要を押し上げたことが追い風となった。

台湾、インド、韓国、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピン各国の証券取引所のデータによると、9月の外国人投資家からの資金流入額は差し引き76億8000万ドルとなった。過去5カ月間で買い越しとなったのは4カ月目。

FRBは9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25%ポイント引き下げることを決め、10月と12月の会合でも追加利下げを決定する可能性を示唆した。

ANZのアジア調査責任者、クーン・ゴー氏は「FRBの利下げは、(アジア)地域への資金流入を支える要因となった」と指摘した。

人工知能(AI)関連半導体の輸出企業は、9月の外国人投資家からの資金流入が旺盛だった。これが追い風になり、韓国株には外国人投資家から51億1000万ドルが流入し、2024年2月以来の大きさとなった。台湾株も65億9000万ドルの買い越しとなった。

ゴー氏は「台湾と韓国は高精度半導体への需要増の恩恵を引き続き受ける見込みだ」との見解を示した。

外国人投資家から9月にフィリピン株、インドネシア株にそれぞれ4600万ドル、2700万ドルの純流入があった。

一方、インド株は27億ドルの売り越しとなり、3カ月連続の純流出となった。ベトナム株、タイ株もそれぞれ10億2000万ドル、3億7100万ドルの流出となった。

アナリストらはFRBが金融緩和を続け、米国の経済成長が堅調に推移する場合には、アジアの中央銀行がドル安の中で利下げ余地を持つことが支援材料となり、アジアの株式市場は好調に推移する可能性があると予想している。

米金融大手ゴールドマン・サックスは緩和的な金融政策、ドル安、堅調な増益を背景にMSCIアジア太平洋株指数(日本を除く).MIAPJ0000PUSが今後1年間に8%上昇し、株価の値上がりと配当金を合わせたトータルリターンが10%になると見込んでいる。

中国企業の利益回復とAIが主導するハイテク部門の好調が続いているのを受け、ゴールドマンはアジア地域の企業増益率が25年に8%となり、26年には13%へ拡大すると予測している。韓国と台湾については投資判断を引き上げた。

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