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〔焦点〕ネットフリックス、ワーナー買収失敗でオリジナル作品に注力

ロイターApr 3, 2026 6:34 AM

Dawn Chmielewski Lisa Richwine

- 米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)WBD.Oの買収に失敗した米動画配信大手ネットフリックスNFLX.Oは、「文化を定義するような」オリジナル作品群を構築するという、高い壁に挑んでいる。

ベラ・バジャリア最高コンテンツ責任者(CCO)はインタビューで、「ストレンジャー・シングス」「ウェンズデー」「ブリジャートン家」のような長寿シリーズを製作するためオリジナル作品への投資を続け、アマゾン・ドット・コムの配給会社アマゾンMGMスタジオやワーナー・ブラザースなどの既存スタジオとも提携していくと述べた。

だが、WBDや動画配信部門「HBO Max」の買収に失敗したことは、ハリウッドの「新参者」であるネットフリックスの弱点を浮き彫りにした。

WBDやウォルト・ディズニーDIS.N、コムキャストCMCSA.O傘下のNBCユニバーサルが1世紀を超える歴史を持つのに対し、ネットフリックスのオリジナル作品はまだ12年分ほどしかない。同社が過去最大の720億ドルを提示してまで「ハリー・ポッター」や「ゲーム・オブ・スローンズ」を手に入れ、知的財産(IP)を充実させようと挑んだことは、人気シリーズを世に送り出すことの難しさを物語っている。

ネットフリックスの現・元幹部や業界関係者の計16人への取材から、あらゆる視聴者向けの作品を一度に大量に提供する戦略を実現するには、特定の固定ファンを引きつけるスピンオフ作品の製作とは異なる能力が必要だということが浮き彫りになった。

それでもネットフリックス専属プロデューサーのションダ・ライムズ氏は、小説「ブリジャートン家」を見事にシリーズ化し、スピンオフ作品やロンドンでのツアーイベントにまで広げることに成功した。

人気シリーズはエンタテインメント企業にとって価値がある。投資リスクが低いうえに、グッズ販売や体験型イベントを通じて付随的な収入をもたらすからだ。コンテンツがあふれる現代においても、誰もが知るキャラクターやストーリーは、視聴者の目を引く大きな武器となる。

中でも 「ストレンジャー・シングス」はスピンオフや舞台化、グッズ展開と文句なしの成功を収めた。恋愛リアリティーの長寿番組「ラブ・イズ・ブラインド ――外見なんて関係ない?!――」は日本、ブラジル、フランスを含む世界各地でリメイクされた。

一方、高くついた失敗例もある。「チャーリーとチョコレート工場」を含むロアルド・ダール作品の権利獲得には7億ドルを投じたと報じられているが、5年たった今も大きなヒットは出ていない。もっとも同社は、このシリーズの世界観を借りたリアリティー番組「ゴールデン・チケット」を企画しており、参加者はチョコレートの川が流れるセットで、ゲームや誘惑を乗り越えて生き残りをかけ競い合うことになる。

新しいシリーズを生むヒット作を継続的に提供することは、加入者の獲得と維持、エンゲージメントの向上に直結する。

だが、メディアコンサルタントのアウル・アンド・コーによると、2025年後半のネットフリックスのエンゲージメント伸び率はわずか2%だった。増収率も鈍化しており、LSEGのデータによると昨年の16%に対し、今年は13%にとどまる見通しだ。しかも広告収入は全体の3%にすぎない。

ユーチューブの優越性も脅威であり、ニールセンの調査では24年10月以降、ユーチューブとディズニーがテレビ画面での視聴シェアで一貫してネットフリックスを上回っている。

その上、パラマウント・スカイダンスPSKY.OによるWBD買収もオリジナル番組供給元の減少につながりかねない。

ネットフリックスの共同最高経営責任者(CEO)であるテッド・サランドス氏とグレッグ・ピーターズ氏は、WBD買収失敗で浮いた28億ドルの資金を元手に独自路線を突き進む構えだ。今後リリース予定の作品には「スクービー・ドゥー」や「ナルニア国物語」など、時を超えて愛されてきた作品の実写版が含まれている。

「イカゲーム」のように他社が断った企画が大化けすることもある。昨年はソニー・ピクチャーズアニメーションの映画「K-POP デーモン・ハンターズ」がサプライズの大成功を収め、ネットフリックス史上最も視聴回数の多い映画となった。

ネットフリックスは3月18日、「ブリジャートン家」シーズン4、「ONE PIECE」シーズン2、人気ゲーム「アサシン クリード」の実写版、「大草原の小さな家」のリブート版など今年のリリース作品を発表した。

オリジナルシリーズ担当副社長のジニー・ハウ氏は「力強いスタートを切っており、今年のラインナップの質と一貫性に自信を持っている」と語った。

免責事項:本サイトで提供する情報は教育・情報提供を目的としたものであり、金融・投資アドバイスとして解釈されるべきではありません。

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