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EXCLUSIVE-辞任のSEC執行部門責任者、トランプ氏案件で上層部と対立=関係筋

ロイターMar 24, 2026 12:15 AM

Chris Prentice Marisa Taylor

- 今月16日に辞任した米証券取引委員会(SEC)執行部門責任者のマーガレット・ライアン氏が、トランプ米大統領とその一族に関連した案件の取り扱いで上層部と対立していたことが分かった。事情に詳しい3人の情報筋が明らかにした。

ライアン氏が辞任を伝えた電子メールをロイターが入手したが、そこには辞める理由は明記されていなかった。ライアン氏はコメントを拒否した。

情報筋2人によると、ライアン氏はトランプ氏周辺の案件を含めて詐欺などの不正行為をより積極的に告発したいと考えていた。しかし、SECのアトキンス委員長や、政治任用された共和党系幹部らの抵抗に遭った。

SECの報道担当者は、アトキンス氏の下では政治ではなく事実、法律、政策に基づいて執行を決定していると主張した。その上で「あらゆる案件でSECは連邦証券法を忠実に適用してきた。当委員会の弁護士や職員の間での議論や意見交換は日常的に進められ、奨励されている」とコメントした。

ホワイトハウスの報道官はコメント要請に直ちには回答しなかった。

2人の関係者によると、対立した案件の一つは、トランプ一族の暗号資産(仮想通貨)企業ワールド・リバティ・ファイナンシャルの支援者である暗号資産起業家ジャスティン・サン氏が関与したもの。もう一つは大統領選でトランプ氏に対して巨額の献金を行い、トランプ政権下で政府効率化省(DOGE)を率いていた実業家イーロン・マスク氏が関わっている。

サン氏の弁護人の1人と、マスク氏の法律事務所クイン・エマニュエル・アーカート・アンド・サリバンの広報担当者は、コメントを差し控えた。

<スタッフ間で意見の相違>

情報筋3人によると、ライアン氏が不満を抱いた案件の一つは、バイデン前政権の2023年にサン氏が不正取引によって3100万ドル超を稼いだとして、サン氏と同氏の企業3社を詐欺罪で訴えた訴訟で、SECが和解したことだ。今月公表された和解条件によると、サン氏の企業のうち1社がSECの調査結果を肯定も否定もせずに、和解金として1000万ドルを支払った。SECは他に追及していた容疑についても取り下げた。

SECの執行担当官は、サン氏の案件は通常のプロセスに従ったものであり、ライアン氏も最終的に和解を支持したと理解していると言及した。ただ、訴訟の書類にはライアン氏の署名はなかった。

一方、裁判所へ今月提出された書類で、マスク氏が22年に旧ツイッター(買収後に「X」に社名変更)の株式を大量保有している旨の情報開示を遅らせたとSECが告発していたことを巡り、双方の和解協議が明らかになった。この開示遅れにより、マスク氏は意図的に低く抑えられた価格で旧ツイッター株を買い進めたとされる。SECはバイデン前政権下の昨年1月、マスク氏を告発していた。

今月4日の法廷審問でマスク氏の弁護士は、和解協議を進めてきた相手がSEC上級幹部だと表明したことが議事録で明らかになった。

SECが和解する案件は多い。だが、これらの案件を追っていた連邦証券法の専門家によると、SECはサン氏とマスク氏の双方に対して有力な主張の根拠を持っており、係争を続ければより厳しい処罰を勝ち取れる可能性も高かった。

一方、SECの執行担当官の1人は暗号資産に関するガイダンスの変更や、審議中の暗号資産関連法案によってサン氏の案件は複雑化しており、係争を続ければリスクが高まる可能性があったと指摘した。

SECの報道担当者は「職員たちと委員たちの間で意見の相違が生じることは、歴史的に見てもよくあることだ。しかし、最終的には米国の公職者である委員たちだけが執行事項について投票で決める」とコメントした。

免責事項:本サイトで提供する情報は教育・情報提供を目的としたものであり、金融・投資アドバイスとして解釈されるべきではありません。

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