
[3日 ロイター] - 米マイクロソフト MSFT.Oはこのほど、データセンター運営を手がけるIRENIREN.Oと総額97億ドルの契約を締結した。人工知能(AI)分野での収益確保の足かせとなる演算能力拡大に向けた投資負担を軽減する狙いがある。
AIサーバーメーカーのデルがエヌビディアの先端半導体「GB300」やその他の機器をIRENに提供し、これらの機器を備えるデータセンターをマイクロソフトが5年間利できる契約だ。
マイクロソフトはIRENと手を組むことで、自らデータセンターを設立するなどの措置を講じることなく、演算能力を増強できる。新世代が登場するごとに陳腐化する半導体への多額な投資も避けられる。
こうした巨大ITの需要を満たすコアウィーブCRWV.Oやネビウス・グループNBIS.Oなどの「ネオクラウド」企業は急成長を続けており、IRENも今年に入って株価が6倍余りも高騰。足元の時価総額は165億2000万ドルに達している。
IRENが北米地域に展開するデータセンター全体の電力容量は2910メガワット。エヌビディアのプロセッサは、米南部テキサス州にある750メガワット級のデータセンターに来年を通じて段階的に配備するほか、新たに設立する約200メガワット級のデータセンターにも導入するという。