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〔焦点〕中国、燃料輸出再開求める近隣諸国に冷淡 自国需要を優先

ロイターMar 31, 2026 5:25 AM

Joe Cash

- 東南アジア全域にエネルギー不足が広がる中、地域の各国政府は中国に対して肥料と燃料の輸出を再開し、エネルギー安全保障での協力強化という約束を果たすよう求めている。

しかし、中国はこれまでのところ、中東紛争の影響から自国経済を保護することに集中し、曖昧な言葉しか発していない。ロイターや他メディアは中国が今月、燃料輸出を即時禁止したと報じたが、同国はこの措置の存在についてさえ公に認めていない。

アナリストらは、今後もこの姿勢は変わらないと予想。中国は地域においてより大きな役割を果たしたいという野心と、世界平均を上回る経済成長を維持するという現実政治との間で矛盾を抱えていると指摘する。

中国は世界第2位の肥料輸出国であり、燃料の主要供給国でもある。バングラデシュ、フィリピン、オーストラリアなどの多くの国々が中国を主な供給源としてきたが、現在は輸出禁止措置に直面している。

バングラデシュは今月、既存の燃料契約を履行するよう中国に要請。タイ当局者によれば、同国の外交官は、必要に応じた肥料出荷の継続を求めて中国側と交渉する予定だ。

マレーシア当局者は先週、中国の禁輸措置はパーム油産業などへの肥料配給に悪影響を及ぼすだろうと懸念を示した。

南シナ海を巡って領有権争いを繰り広げるフィリピンでさえ、中国に支援を求めている。フィリピン農業相は17日にマニラの中国大使館を訪問し、中国が肥料の出荷継続に同意したと述べた。中国側は、農業について協議したという一文を発表するにとどまっている。

昨年ジェット燃料の3分の1を中国から輸入したオーストラリアも17日、中国とジェット燃料輸出について協議していると発表した。

「中国・グローバルサウス・プロジェクト」の共同創設者エリック・オランダー氏は「中国が儀礼的な支援を申し出る可能性はあるが、食料やエネルギー、その他の備蓄を他国に実質的な量で提供する可能性は、完全にゼロとは言えないにせよ、極めて考えにくい」と述べた。

実際、アナリストによると、中国政府当局者らは、2000年代初頭から備蓄を開始した自国の戦略的先見性を密かに自賛している可能性が高い。この戦略は平時には過剰に見えたかもしれないが、今では間違いなく現実的に映る。

共産党の機関紙、人民日報は今月の社説で、中国のエネルギー安全保障の相対的な強さをたたえ、中国は先見性によって「エネルギーの生命線」を握っていると論じた。

<常套手段>

中国の巨大インフラ構想「一帯一路」は「ウィンウィン」の関係をうたってきたが、燃料や肥料が不足している現在、東南アジア各国はロシアなど代替的な燃料供給源を探しているのが実態だ。

トニー・ブレア・グローバル・チェンジ研究所のシニア政策顧問、ルビー・オスマン氏は「中国は持続できない期待を持たせたくないのだろう。終わりの見えない混乱の間ずっと地域のエネルギーのバックストップ役を果たす意向はない」と指摘。中国はまずエネルギー関連輸出を大幅に抑制し、国内需要が満たされると確信した時点で選択的に取引を再開するという「常套手段」を貫くだろうと述べた。

コンファレンス・ボード・アジアのシニア・エコノミスト、マックス・ゼンライン氏も、中国は自国のリスクについて自信を持てた場合にのみ有意義な支援を行うと予想。ただ、支援は非常に事務的なものにとどまりそうで、「支援を求めている国々にとっては厳しい状況だ」と語った。

一方、中国外務省傘下のシンクタンク「北京国際対話クラブ」のワン・ジン上級研究員は、今回のショックによって貿易相手国がグリーンエネルギーや原子力エネルギーへの投資を加速させれば、中国に利益をもたらす可能性があると述べた。これらの分野は中国がリードしているからだ。

さらにアナリストらは、日本のような主要な援助国や地域のライバル諸国が不足分の支援に乗り出していない現状では、中国は支援する必要性をほとんど感じないと分析している。

オスマン氏は、中国の5カ年計画の一節、「食料、エネルギー、データ、生物、海路の安全、テロ対策などの分野において国際協力を強化する」を中国に突きつけることが、輸出再開を求める国々にとって得策かもしれないと指摘した。

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