[1日 ロイター] - 英金融大手HSBCは、2025年の平均金価格予想を1オンス=3015ドルから3215ドルに、26年は2915ドルから3125ドルにそれぞれ引き上げた。リスクの高まりと政府債務を理由に挙げた。
金は経済の不確実性と地政学的緊張が高まる時期に好調な動きを示す傾向があり、スポット価格は4月末に1オンス=3500.05ドルの過去最高値を付けた。
HSBCは1日のノートで、「年内は1オンス=3600─3100ドルの幅広く変動の激しい取引レンジとなり、25年末時点の価格は3175ドル、26年末には3025ドルになると予想している」と述べた。
一方、金価格が下落したとしても3000ドルを超えており、安全資産と効果的なポートフォリオ分散手段としての役割は強化されていると指摘した。
このほか、中央銀行は金価格が3300ドルを超えてさらに上昇すれば購入を控えるとみられるが、3000ドル近辺に向けた調整になれば増える可能性があると分析した。
現物市場については、3500ドルを超えてさらに上昇すれば、特にインドや中国などで宝飾品、コイン、小型地金市場の需要が減少する可能性があると述べた。