[25日 ロイター] - 格安電子商取引(EC)サイト「Temu(テム)」を展開する中国のPDDホールディングスPDD.Oが25日発表した2025年4─6月期決算は、売上高が前年同期比7%増の1039億8000万元(145億3000万ドル)と増収を確保し、市場予想を上回った。株主帰属の調整後純利益は327億1000万元と、前年同期344億3000万元から減少した。競争激化に対応するための投資が響いた。営業利益は21%減少した。
米国預託株式(ADS)1株当たりの調整後利益は22.07元と、市場予想15.74元を上回った。
PDDが運営する中国格安ECサイト「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」のほか、京東集団(JDドット・コム)9618.HK、アリババ9988.HK などEC大手は、顧客を囲い込むため、大幅な値引きやプロモーションを競っている。需要押し上げにはつながっているものの、利益率は逆風にさらされている。
中国市場向けの低価格戦略や、販売者支援に充てる数十億ドル規模の投資、米関税措置などによる国際輸送コスト上昇が重荷となり、PDDの利益率はこの数四半期にわたり、圧迫されている。25年4─6月期には、サーバーコストや販売およびマーケティング費用などへの支出増加が目立った。
PDD幹部はアナリストとの電話会議で「4─6月期に、業界の競争はさらに激化した。売上高の伸びは鈍化し、営業利益は目立って減少した」と説明し、今後数四半期は利益の変動が想定されていると言及した。