Rashika Singh
[24日 ロイター] - バークレイズ、BNPパリバ、ドイツ銀行など主要金融機関は、米連邦準備理事会(FRB)が9月に政策金利を0.25%引き下げるとの見通しを示した。
パウエル議長がジャクソンホール会議で、労働市場のリスクの高まりについて、発言のトーンを変えたことを理由に挙げた。
バークレイズは、従来2026年9月と予想していた利下げ時期を25年9月に前倒しした。
パウエル議長の講演で「緩和バイアス」が導入され、利下げ見送りのハードルが上がったと指摘。「年内は9月と12月に2回の0.25%利下げを予想する」とした。
BNPパリバも、これまでの据え置き予想を撤回し、9月と12月の利下げを予測。「パウエル議長は、データで別の状況が示されない限り、FRBが9月に『微調整』利下げを実施する意向であることを明確にした」と記した。
マッコーリーとドイツ銀行も、25年9月と12月にそれぞれ0.25%の利下げがあると予想した。
一方、今年の利下げはないと予想するバンク・オブ・アメリカは、「労働市場がさらに悪化しない限り、FRBが利下げに踏み切れば政策ミスになるリスクがあるとわれわれは考える」と説明。経済活動が回復し、インフレ圧力が持続する兆候があると指摘した。
モルガン・スタンレーも今のところ9月の利下げを予想していないが、今後発表される雇用統計やインフレ指標でさらなる軟化が確認されれば可能性はあるとしている。
CMEフェドウオッチによると、市場は9月の0.25%利下げの確率を87%と予想。パウエル議長の講演前は75%だった。
次回の連邦公開市場委員会(FOMC)は9月16─17日。
ゴールドマン・サックスとJPモルガンは9月の利下げ予想を再確認。軟調なデータが金融緩和を正当化する可能性があるという市場全体の見方と一致した。