Deborah Mary Sophia
[30日 ロイター] - 米マイクロソフトMSFT.Oが30日発表した第4・四半期(4─6月)決算は、総売上高が18%増の764億ドルと、市場予想の738億1000万ドルを上回った。クラウドコンピューティングサービス「Azure(アジュール)」への需要が好調だった。大規模なAI(人工知能)への投資が実を結んでいることが鮮明になった。同社はまた、今年度第1・四半期(7─9月)の設備投資額が過去最高の300億ドルになるとの見通しを示した。市場予想の237億5000万ドルを上回る水準。
アジュールの売上高は39%増加。年間ベースでも750億ドルを突破した。ビジブル・アルファがまとめた予想はそれぞれ34.75%増、746億2000万ドルだった。
マイクロソフトがアジュールの売上高を公表するのは初めて。
マイクロソフトの株式を保有するアプタス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、デイブ・ワグナー氏は「マイクロソフトがこの数字を開示したことで、巨額の投資を正当化することができる」と語った。
引け後の時間外取引で、マイクロソフトの株価は9%上昇した。
四半期として過去最大の設備投資額見通しを示したことで、マイクロソフトが今後1年間でライバルを凌駕する可能性が出てきた。
これより先に発表された米主要ハイテク企業の決算では、米グーグルの持ち株会社アルファベットが、AIサービスの需要に対応するためデータセンターへの支出を増やすと発表。メタは、年間設備投資計画を小幅に引き上げ、市場予想を大幅に上回る売上高見通しを示した。nL6N3TK0YQnL6N3TR129
3社の決算は、ハイテク大手が大規模なデータセンター建設から利益を得ているのかという投資家の疑念を解消する可能性がある。
第4・四半期の設備投資は27%増の242億ドル。ビジブル・アルファがまとめた予想の230億8000万ドルを上回った。マイクロソフトは、急拡大するAI需要に対応する能力を妨げている供給制約を克服するために、設備投資は極めて重要と位置付けている。
同社はまた、AIツール「コパイロット」の月間アクティブユーザーが1億人を突破したと発表した。この数字を発表するのも初めて。