Pooja Menon
[ 7月24日 ロイター] - ダウ・インクDOW.Nは、長引く業界の低迷と関税の不確実性に取り組む化学メーカーであるため、配当を半減し、第3四半期の収益をアナリスト予想を下回ると予想し、同社の株価は取引開始早々に16% 以上下落した。
世界の化学メーカーは、ヨーロッパでの生産コストの上昇、需要の低迷、厳しい環境規制などのプレッシャーを感じている。
今月初め、ダウ (link) は、欧州における構造的課題に対応するため、欧州の3つの上流工場を閉鎖し、約800人を削減すると発表した。 (link) 同社は、2024年に欧州資産の一部を売却する戦略的見直しを開始した。
同社最大の売上高を誇るパッケージング・特殊プラスチック部門の四半期純売上高は、関税の不確実性が重荷となり、前年同期比8.9%減の50億3,000万ドルとなった。
ダウ幹部は決算発表後の 電話会見で、現在進行中の関税と地政学的不確実性が、特に産業インフラと耐久消費財セクターの需要パターンに影響を及ぼしていると述べた。
「多くの市場がかなりの不確実性に直面しており、今現在の予測は特に困難である。
ダウは1株当たり35セントの四半期配当を発表した。これは、4月に発表された1株当たり70セントと比較したものである。
ジム・フィッターリング最高経営責任者(CEO)は声明の中で、「今回の調整により、財務の柔軟性を高めるために配当額を調整する」と述べた。
バーティカル・リサーチ・パートナーズのアナリスト、ケビン・マッカーシー氏は、「10%近い利回りの時もあり、配当圧力は明らかに高まっていたため、この動きは当然と見ている」と述べた。
LSEGがまとめたデータによると、ダウは第3四半期の売上高を102億ドルと予想しており、アナリストの平均予想106億ドルを下回っている。
欧州のライバルであるBASF (link) BASFn.DE も今月初め、予想を下回る世界経済の成長と米国の関税による化学品需要の減少を理由に、通期見通しを下方修正した。
ミシガン州に本社を置くダウは、6月30日に終了した第2四半期の調整後1株当たり損失を、アナリストの平均予想17セントに対し42セントと発表した。
株価は3ヶ月以上前の安値 25.44ドルで取引され、年初来の下落率は36.6%に達した。