[ 7月23日 ロイター] - フィサーブFI.Nは2日、同社のPOSおよびビジネス管理プラットフォームであるクローバー事業の減速に対処するため、年間収益成長率予測を下方修正した。
ウィスコンシン州ミルウォーキーに本社を置く同社の株価は、市場前の取引で16%下落した。株価は今年に入って19.2%下落している。
クローバーの決済件数の伸びは今年に入り軟化しており、ゲートウェイ変換の比較の難しさとカナダでの支出の鈍化が重荷となっている。この傾向は、アナリストや投資家の間で、同社の年間見通しを達成する能力について疑念を抱かせている。
フィサーブは、2025年の既存事業売上高が約10%増加すると予想している。それ以前は10%から12%の伸びを予想していた。
同社は当初、年初の伸びは鈍化し、後半に伸びが加速すると予想していた。
マイク・ライオンズ最高経営責任者(CEO)は、「年初来の業績と現在の事業活動レベルに基づいて、ガイダンスをいくつか修正した」と述べた。
この結果は、数ヶ月前にトップの座に就いたばかりのライオンズにとって大きな挑戦となった。ライオンズCEOは先月、クローバーをめぐる投資家の厳しい監視の中、「ちょっとした大火事」に巻き込まれたと語った。
幹部は以前、クローバーは今年35億ドルの売上を達成する見込みだと語っていた。第2四半期、同事業の取扱高は8%の伸びを記録し、前3ヵ月と同水準だった。
それでもフィサーブは、調整後1株当たり利益は40年連続の2桁成長を見込んでいる。
2025年の調整後1株当たり利益は、事前予想の10.10ドルから10.30ドルに対し、10.15ドルから10.30ドルになると予想した。
LSEGが集計したデータによると、一時的項目を除いた当四半期の1株当たり利益は2.47ドルで、アナリスト予想の2.43ドルを上回った。
これとは別に、フィサーブはカナダにおけるTD銀行TD.TOのマーチャント・プロセシング事業の一部を買収することで合意したと発表した。この買収には、約3,400のTD加盟店関係のポートフォリオが含まれ、これらはフィサーブのプロセシング・システムとクローバーに移行する。