Rashika Singh
[ 6月25日 ロイター] - フェデックスFDX.Nの株価は、水曜日のプレマーケット取引で6%近く下落した。フェデックスは、米国の関税による圧力で不安定な世界的な需要との戦いの中で、今後の通期について注意を喚起し、市場予想を下回る今期の業績を予想した。
「世界的な需要環境は依然として不安定だ」とラジ・スブラマニアムCEOは決算ウェブキャストで語った。同社は通期((link))の業績と収益の見通しを示さず、米国の通商政策(特に中国関連)をめぐる不確実性を指摘した。
トランプ政権は4月に中国に145%の関税を課し、世界的な貿易戦争を激化させたが、5月には30%に引き下げた。フェデックスはライバルのUPSUPS.Nよりも中国へのエクスポージャーが大きいため、同社の幹部は関税政策が米中航空貿易の中継地点に重くのしかかり続けると予想していると述べた。
最大の打撃は、トランプ政権がテムPD.Oやシェインのような中国とつながりのある安売り業者からの消費者直送品((link)、800ドル未満)の免税措置を打ち切ったことだとフェデックスのブリー・カレール最高顧客責任者(CCO)は述べた。
「フェデックス は 経 済 の フィット ビット のようなもの で す。エクスプレスはビジネス需要を、グラウンドはeコマースを、そしてフレイトは産業力を反映しています。今現在、この3つすべてが低迷している」と、ランニング・ポイント・キャピタル・アドバイザーズのパートナー、マイケル・アシュレイ・シュルマン氏は語った。
ドイツの物流会社DHL (link) DHLn.DE の株価は2%近く下落し、UPSは0.8%下落した。
フェデックスとUPSはともに米国経済とロジスティクス・セクターのけん引役だが、産業需要が低迷する中、市場シェア争いを繰り広げている。
同社の見通しは、コスト削減と輸出量の改善により営業利益率が上昇し、第4四半期の利益が予想を上回ったことに影を落としている。
「米国の製造業は依然としてサプライチェーンと景気後退の懸念に対処しており、世界貿易はあまり動いていない。フェデックスはコスト管理を徹底しているが、需要はまだ回復していない」とシュルマンは付け加えた。
UPSの13.40倍に対し、フェデックスの株価は12ヵ月後の予想利益の11.63倍で取引されている。