Arriana McLymore Anuja Bharat Mistry
[ 7月10日 ロイター] - リーバイ・ストラウスLEVI.Nは、木曜日に四半期予想を上回った後、年間売上高と利益予想を上方修正した。
リーバイスは、バングラデシュやカンボジアを含む多様なサプライチェーンに依存し、他のアパレルブランドが関税のコスト上昇のピンチを感じている時に、関税を乗り切るためにあまり魅力的でない商品を処分している。
リーバイ・ストラウス&カンパニーは、旺盛な需要と関税の影響で、第2四半期末までに在庫を15%増加させた。チーフ・ファイナンシャル&グロース・オフィサーのハーミット・シン氏は言う。
「当社の見解では、在庫の健全性は良好です。1年前よりも、2年前よりも、間違いなく良い状態です」とシンは語った。
今後の見通しについてシン氏は、同社はアマゾンプライムデー、バック・トゥ・スクール、ホリデー・ショッピング・シーズンなどの大規模な販売イベントを含む今年後半を乗り切るために必要な在庫の60%を米国で確保したと述べた。
同社株は取引時間延長で約8%上昇した。
ドレス、スカート、ワイドレッグ・ジーンズなど、新しいスタイルやコレクションを発表するリーバイスの努力は、小売業界に重くのしかかり続けている厳しい市場や個人消費の低迷を乗り切るのに役立っている。
新しいスタイルは、リーバイ・ストラウス社の在庫管理や商品種類の削減にも役立っている、とシンは言う。
「品揃えの生産性を厳しく見ています。リーバイ・ストラウスは、顧客からの評判が良くない商品を品揃えから外し、より新しくトレンディーな商品に置き換えています」とシンは語った。
欧州では、6月1日に終了した四半期の純収入は報告ベースで14%増となった(前年同期は2%減)。
消費者直販事業の売上高は、前年同期比8%増の後、報告ベースで11%増となった。
トランプ政権による中国やベトナムなどの国々との予測不能な貿易政策により、アパレルメーカーやフットウェアメーカーのサプライチェーンは混乱している。しかし、リーバイは多様な調達ネットワークを活用し、関税による影響を軽減している。
米国からの輸入の約1%を中国から、1桁台半ばから後半をベトナムから調達しているリーバイスは、バングラデシュ、カンボジア、インドネシアといった国々から主に調達しているとロイターに語った。
同社は2025年度の売上高について、1%から2%の減少という事前予想に対し、1%から2%の範囲での成長を見込んでいる。
また、調整後の年間1株当たり利益は、従来予想の1.20~1.25ドルに対し、1.25~1.30ドルになると予想している。
リーバイによると、今回の見通しは、中国からの輸入品に対する米国の30%、その他の国からの輸入品に対する10%の関税を織り込んでいるが、消費者の緊張、サプライチェーンの混乱、さらなる関税引き上げといったマクロ経済環境の大幅な悪化は想定していないという。
ただし、通期の売上総利益率については、緩和策を講じた後の関税による影響が20ベーシスポイントとなるため、従来予想の100ベーシスポイントから80ベーシスポイントの拡大を見込んでいる。
LSEGがまとめたデータによると、同社の四半期売上高は14億5,000万ドルで、アナリスト予想の13億7,000万ドルを上回った。
四半期の調整後利益は1株当たり22セントで、予想の13セントを上回った。