OpenAIの遅延影響が強気筋に打撃:ソフトバンク株は6%超の下落を続け6,000の水準を割り込む、次の下値支持線はどこか?
ソフトバンクグループの株価は、主要投資先であるOpenAIのIPO延期と継続的な損失拡大を受け、6,000円の節目を割り込み急落した。OpenAIの純損失は2026年第1四半期だけで213億ドルに達し、AI投資の収益化に対する投資家の懐疑論が強まっている。孫正義氏のAI戦略への強気姿勢にもかかわらず、市場はリスクを再評価しており、テクニカル面では今年6月の急騰起点である4,800〜5,000円のレンジが次なる支持線として注目される。短期的な下落圧力は継続する見通しである。

TradingKey - OpenAIのIPO(新規株式公開)延期と継続的な損失拡大は、ソフトバンクの株価にとって重荷となり続けており、本日は急落して6,000円を割り込んだ。今後は4,800〜5,000円のレンジを試す展開もあり得る。
6月29日のアジア市場の取引時間中、日本の多国籍テクノロジー・通信コングロマリットであるソフトバンクグループ(9984)の株価は下落基調が続き、節目となる6,000円のラインを割り込んだ。執筆時点でソフトバンク株は、一時前日比300円超安(6.07%安)の5,848円で取引されている。
ソフトバンクの株価チャート。出所:TradingView
先週金曜日(2026年6月26日)、ソフトバンク株は急落し、取引時間中に一時14%超下げた後、終値は12.53%安となり、わずか1日で5.6兆円近くの時価総額が消失した。最終的にソフトバンクは6,000円の節目を維持できなかった。この売りを誘発した最大の引き金は、同社が巨額の投資を行っているAI大手OpenAIがIPOを延期するとの報道であり、これが連鎖反応を引き起こした。
ニューヨーク・タイムズなどのメディア報道によると、OpenAIのアドバイザリーチームは、世界的なハイテク株のボラティリティ上昇や、SpaceXのIPO後の株価に対する下押し圧力を考慮すると、高バリュエーションの企業に対する市場の熱狂は冷めつつあると警告した。それにもかかわらず、OpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は強気の姿勢を崩さず、IPO時の評価額1兆ドルという目標を堅持している。このため、経営陣はIPOの時期を2026年後半から2027年へと延期する方向に傾いており、企業の成長によってそのバリュエーションに見合う実力をつけるための時間を稼ごうとしている。
IPOの延期に加え、OpenAIの財務ファンダメンタルズも市場に動揺を与えている。新たに開示されたデータによると、OpenAIが計算能力やインフラの拡張を積極的に進めるなかで、その損失額は膨らみ続けている。同社の2025年通期の純損失は390億ドルだったが、2026年第1四半期には早くも213億ドルを超える純損失を計上した。これにより、AI分野への巨額の設備投資がいつ利益に結びつくのかという、投資家の懐疑的な見方が強まっている。
市場でささやかれる「AIバブル」懸念を前に、ソフトバンク創業者の孫正義氏は先日の定時株主総会でこうした主張を否定し、人工知能への投資をさらに倍増させると約束したばかりだった。しかし、OpenAIの延期は間違いなく市場に冷や水を浴びせる結果となり、投資家に対してソフトバンクの積極的なAI戦略が抱えるリスクへの再評価を強いることになり、結果としてパニック売りが誘発された。
主力の投資先であるOpenAIが足元で足踏みしているものの、孫氏は現在、AIとハードウェアを融合した物理ロボットのスタートアップ「Roze」に全力を注いでいる。同社は早ければ2026年後半にも、評価額1,000億ドルでのIPOを目指している。しかし、市場はこの投機的な好材料を疑問視しているようで、株価は短期的には押し下げられる圧力に晒されている。テクニカル面では、ソフトバンクの次なる支持線は4,800〜5,000円の範囲にある。このレンジは、今年6月1日に株価が史上最高値に向けて急騰した際の起点となっており、多くの市場関係者から注目を集めた。心理的な節目でもあるこの価格帯は、強固な下値支持として機能する可能性が高い。
ソフトバンクの株価チャート。出所:TradingView
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